理事長所信

2024年度スローガン


一般社団法人 長門青年会議所
第61代 理事長
久永 信也

 

はじめに
 我々が歩んでいるこの道は、どんな未来に繋がっているのでしょうか。
 驚くべきスピードで変化を重ねていく時代に、長門青年会議所をどんな未来を描き、どんな一歩目を踏み出さなければならないのか、その答えを出すのにこれほどふさわしい年はありません。

 

 日本人の海外観光渡航が自由化された昭和39年、「明るい豊かな社会の実現」を掲げ、長門青年会議所が発足しました。諸先輩方が紡がれてきた想いを大切にしながら、今日まで活動を続けてまいりました。その長い間、地域の皆様からは活動へのご理解・ご協力を賜りましたこと、心より感謝申し上げます。
 2020年から猛威を振るい始めた新型コロナウイルス感染症は、2023年5月に感染症法上の位置づけが5類に引き下げられはしたものの、世界各地での紛争が発端となり、エネルギー・物価の高騰は終わりが見えず、日常の生活に暗い影を落とします。また、人口減少という目を背けることのできない課題も、私たちの未来を不安にさせます。
 そんな状況の中、2024年度、一般社団法人長門青年会議所は創立60周年を迎えます。この長い歴史の中でも、世界を巻き込んだ大きな渦の中に飲み込まれそうになったことが何度もあるはずです。しかし、そのたびに、青年会議所としての役割を果たしてきたからこそ私たちは今、ここに立たせていただいています。この受け継がれてきた熱いバトンを、また次の世代に繋げていかなければならないとともに、描く未来を示し、その一歩目を力強く踏み出すこともまた、60周年という節目で行わなければならないことです。
 そんな大切な2024年度のスローガンは「Made In NAGATO~ココから世界へ~」とさせていただきました。不安が募り、先行きが見えなくなればなるほど、人は下を向き、視野を狭めてしまいます。しかし、我々はこの時代の、地域の先頭に立ち、地域と共に歩みます。このふるさと・長門市から生まれたすべてに誇りを持ち、青年会議所でしかなしえない世界への懸け橋となり、地域と世界を繋ぎます。日本国内はもちろん、世界に「NAGATO」が響き渡るような取り組みを進めます。

 

ひと
 青年会議所は、青年が社会により良い変化をもたらすために、リーダーシップの開発と成長の機会を提供するという使命を持っています。世界へ「NAGATO」を響き渡らせるために、会員一人一人が今の自分を超えていかなければなりません。それは時に辛いことかもしれません。しかし、仲間と支え合い、相互に成長していける環境を構築してまいります。

 

 

もの・こと
 長門市には、世界に誇るべき魅力が多くあります。しかし、そのうちのどれほどを私たちが正確にとらえているでしょうか。2024年度は地域の魅力を正しく知り、青年会議所を通すことで付加価値をつけて世界に響かせていけるよう、柔軟に地域と連携をしてまいります。

 

こころ
 「みんなちがって みんないい」多様性を認め合うことが大切なこの時代、童謡詩人金子みすゞさんの詩が世界中にこだますることを強く望みます。みすゞさんのふるさとであるココから、人のぬくもり、優しさを私たちから世界に広げていきたいと思っています。どれだけテクノロジーが進化しても、人のこころが通っていないものはその価値が評価されることはありません。最も大切にすべき「こころ」を磨き上げ、波紋のようにそっと伝わっていけばいいなと思います。

 

最後に
 60周年は重要な一つの節目です。しかし、だからと言って例年以上のことができるわけでもなく、例年以上のことを行う必要もないと考えます。60周年という歴史のひとつひとつはどれも輝いていて、いつも本気で取り組んでこられたものの積み重ねです。多くを求めず、初芯を忘れず、等身大の私たちで2024年度をめいっぱい楽しもうと思います。この一年が終わるとき、会員全員と「最高だった!」そう胸を張れるよう全力で努めてまいります。